生活セントリック
デザインラボ

​東京工業大学 西田佳史研究室

生活セントリックデザインラボでは、IoT、人工知能、ビッグデータを活用し、生活状況をデザイン可能にする科学技術領域・パラダイムの創造を目指しています。研究機関、行政機関、リビングラボなどとの多職種連携体制によって、子どもや高齢者の傷害予防、ロボティクスを活用した認知行動プロセスモデリングなどのテーマを社会インパクト駆動型で進めています。

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​ホットトピック

川崎市、産業技術総合研究所との共同プロジェクト「川崎ウェルテック」が8/31からスタートしました。

川崎ウェルテック(Kawasaki Welfare Technology Lab)の開所

2021年8月31日

 

最近のニュース

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受賞

2021年9月9日

第39回日本ロボット学会学術講演会において、本研究室のM2の濱田が第2回優秀研究・技術賞を受賞しました。

  • 濱田萌, 北村光司, 西田佳史, "手すり型力センサを用いた高齢者の階段の日常昇降特性のアンビエントな理解," 第38回日本ロボット学会学術講演会
      

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取材協力等のニュース

2021年8月20日

NHKすくすく子育て「子供の事故予防」に協力しました。8/21,8/28に放送されました。

コンピューターに向かう男性

最新の研究結果の発表

2021年8-9月に論文・学会発表しました。

  • 濱田萌, 北村光司, 西田佳史, "在宅手すり型二軸力センサとRGBD カメラを用いた高齢者の階段昇降時の身体保持特性と姿勢の運動学的分析," 第39回日本ロボット学会学術講演会予稿集, pp. 1J3-01, September 2021

  • 田島怜奈, 尾崎正明, 内山瑛美子, 西田佳史, 山中龍宏, "保育所適合型見守り支援を可能にする疫学と現場観察双方からの事故状況分析, " 第39回日本ロボット学会学術講演会予稿集, pp. 1J2-04, September 2021

  • [原著] Nobuo Matsuura, Yoshifumi Nishida, Shohei Harada, Kaoru Takahashi, Kazue Koshikawa, Shinya Konn, Nozomi Hosoda, Kimiko Deguchi, Utae Hotta, and Toshiaki Oka, "Study on the causes, types and mechanisms of childhood injuries-age and disease specificity-"  JMA J. 2021;4(3):246-253.

  • Mikiko Oono, Thassu Srinivasan Shreesh Babu, Yoshifumi Nishida, Tatsuhiro Yamanaka, "Empowering Reality: A new online education system for parents," Proc. of The Safe Kids Worldwide Childhood Injury Prevention Convention (PrevCon2021), 2021

  • [原著] Mikiko Oono, Koji Kitamura, Yoshifumi Nishida, Tatsuhiro Yamanaka, "Understanding context sensitivity regarding the use of child restraint systems in daily life in Japan," Accident Analysis & Prevention,Volume 159, September 2021, 106236 (https://doi.org/10.1016/j.aap.2021.106236) 

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2021年度西田研メンバー

2021年4月12日

新しいメンバー(能登公太君(前列左から3番目)、野村彩乃さん(前列右3番目)、矢澤健悟君(前列右から2番目))が加わりました。(撮影時のみマスクを外しました。)

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2020年度の卒業式(西田研)

2021年3月25日

3人のメンバー(B4の稲村君、尾崎君、シリーシ君)が卒業しました。(撮影時のみマスクを外しました。)

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受賞

2021年1月27日

  • 2020/12/25 第21回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2020)で、本研究室の濱田(M1)の発表が「優秀講演賞」を受賞しました。​

    • 濱田萌, 北村光司, 正田孝平, 宮崎祐介, 西田佳史, “在宅階段手すり型センサを用いた複数人の高齢者の昇降特性理解,” 第21回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会予稿集(SI2020), E3-11, December 18, 2020

 

研究テーマ:状況数理技術に基づく
生活セントリックデザイン

人生100年時代の到来により、高齢者か子どもなどの生活機能が変化する人たちが、健康で安全に、そして、高度な社会参加を可能とする社会の構築(生活機能レジリエント社会*)が求められています。このような社会問題解決のためには、解決したい状況の全体像を理解することと、そして、集合的に全体像を作り出している個別の状況で実際に効果を出す何らかの機能(人間機械システム)をデザインすることが求められます。

このような全体理解と個別機能デザインの両立は難しく、現場の個別の問題として社会にスケールしない、逆に、社会上重要な課題が現場ではほとんど対応されていない、などの問題が起こっています。これは、状況の多様性と特異性の両方が扱える状況数理技術が未整備であるためです。

生活セントリックデザインでは、生活を計測し、計算し、デザイン可能にする技術体系をめざしています。IoT、人工知能、ビッグデータを活用し社会現象および現場現象の両方から人間の生活状況を観察可能にする技術や、これらの観察データから状況の全体像の理解、介入すべき状況の抽出、状況の再現や予測を可能とする状況数理技術を構築することで、生活状況をデザイン可能にする科学技術領域・パラダイムの創造を目指します。

傷害予防学研究会(Childhood Injury Prevention Engineering Council)、産業技術総合研究所、日本スポーツ振興センター、川崎市・長崎県大村との多職種連携体制で研究を推進しています。


(*)生活機能レジリエンスとは、ロボット、AI、社会サービスなどによって、心身機能が変化しても、なお、健康で安全に社会参加ができる状態へと支援していくれることを意味しています。

状況数理技術

  • ビッグデータを用いた状況リスク可視化技術:リスク要因として「状況(コンテクスト、プロセス)」を計算可能にする手法を開発しました。疫学的手法とテキストデータの分散表現技術を融合することで、典型的かつ重要な状況を可視化する技術を開発しています。

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  • データ駆動型乳幼児よじ登り行動シミュレーション技術:従来、運動能力・認知能力が複雑に絡む、子どものよじ登り行動をシミュレーションする技術は存在していません。よじ登り行動データベースから予測する技術を開発しています。

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  • フレイルや転倒のリスク要因の解明のためのデータマイニング研究:建築学や医学など多分野との学際研究として,フレイルに陥る認知的/身体的な特徴の探索やアスリートのケガに繋がる筋の使い方の発見など,情報科学・データ科学を応用したリスク要因探索の理論構築や,転倒の要因となる行動/環境要因の発見のためのテキストマイニングの研究を行っています.

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生活状況観察・解析技術

  • 在宅階段手すり型IoTセンサを用いた複数人の高齢者の昇降特性理解:階段手すりに埋め込まれたセンサから歩行速度や把持ダイナミクスの長期トレンドを分析可能にする技術を開発しています。

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  • バッテリレス靴型位置センサを用いた認知症高齢者モニタリング:歩行時に発生する足裏の力変化を活用し、電池なしで位置を追跡可能にする技術を開発しました。

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  • 躓き・ふらつき転倒の機序解明のための基礎的研究:ロボティクス・AI技術を応用した人間理解技術として,高齢者の転倒予防をテーマとした研究を行っています.運動のバイオメカニクス的な解析と,心理学的な課題への反応をはじめとした知覚のモデル化を組み合わせることで,転倒リスクをはらむ運動への知覚の依存性を解明する研究を行っています.

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生活状況デザイン技術

  • Empowering Reality技術:コロナ禍で急速に普及した遠隔会議技術と、画像処理・AR技術・状況グラフ技術を統合し、仮想家庭訪問時にその場で状況デザインを支援する技術を開発しています。

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  • リスク状況免疫情報システム:日々出現する多様な危険源にうまく対応している生体機能に免疫があります。病原体に対して免疫が持っている「抗原の多様性に対する予防機能の特異性」を情報学の観点から再現し、生活環境下の致死性状況の対応へと応用した「リスク免疫情報システム」の開発を進めています。

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目指す研究活動・研究者像

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社会と相互作用するデザイン

現場のディテールを観察することで、生活機能の構造的・定量的理解に基づいて問題構造を見つけ、社会的な問題として表出させ、現実的なソリューションを機械工学・情報工学等の知識を活用し、地域社会と生活者の制約条件を満たしつつ、多職種連携で開発し、持続可能な社会システムとして根付かせるまでの一貫した活動が推進できる技術者・研究者の育成

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7つの原則

  1. 現実問題・ニーズに対峙する.

    • 具体的な課題・本当にある問題を扱う.

    • 現実の世界は,基礎的な科学研究を導くよい研究課題の,もっとも豊かな土壌.(by Herbert A. Simon)

  2. 社会を変える具体的なストーリを作る.

    • 技術が実際に役立つまでをコンプリート(一貫)させるシナリオを作る

  3. 土台・土俵が無ければ,そこから作る.

    • 「未整備」と指摘するだけではなく、「未整備」を克服する方策を考える。

  4. 明日の常識・理論を作る. 

    • 現実問題の解決に役立つ理論を目指す。そうなってしまえば当たり前となる常識を作る。技術がグロテスク化したらテーマを見直す。

  5.  複雑系は,複雑系で解く.

    • 解きたい対象が複雑系であれば,解く体制も複雑系.技術・データを独り占めすると安住して腐る.  

  6. ユーザ指向で完成度の高い技術まで極める.

    • 実用はゴールではなく,スタートという考え. 実用されることでしか,手に入らないデータがある(実用は大きな価値).

  7. 知的好奇心から「知的解決心」へ.

    • 社会問題の解決は,制約条件を考慮しつつ,技術体系・社会体系の総力で解く極めて知的な活動.

 

SDGsの観点

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SDGsで示されている社会課題は、そのままでは操作できない社会次元(具体性が捨象されたマクロな次元)の問題です。これを,生活次元での詳細な把握をもとに(生活現象というミクロな次元への生活次元展開),操作可能な状態へと問題構造を変化させられる技術体系を目指しています.

 

​研究室の問い合わせ・交通アクセス

研究にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。研究内容や出版物に関するご意見やご質問は、どうぞお問い合わせください。

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