生活セントリック
デザインラボ

​東京工業大学 西田佳史研究室

社会的インパクトを生み出す生活セントリック機械システム

生活セントリックデザインラボでは、IoT・ロボティクス、人工知能、ビッグデータを活用し、心身機能が変化し続けても、その変化を飲み込み、その人の生活を安全で社会参加が高い状態へ持続的にデザイン可能にする科学技術領域(パラダイム)の創造を目指しています。

研究機関、行政機関、リビングラボなどとの多職種連携体制によって、子どもや高齢者の生活支援・傷害予防などの社会課題に対し、状況という系を扱う数理技術、ビヘービア・ベースのセンシング技術、個人長期間計測による非エルゴ―ド的人間理解技術、ロボティクスを表現媒体とした認知・行動のモデリング技術、困難を生み出す理由の考慮によって一段深く行動変容を生み出すエンパワメント技術などの新たな技術を開拓しながら社会インパクト駆動型で進めています。

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工学院機械系(人間中心デザイングループ)で助教を募集しております。22/5/31まで。

2022年4月6日

助教(人間中心デザイングループ・人間環境デザインフィールド)

【専門分野】 

「ヒューマンモデリング」、「人間行動・生活シミュレーション」、「ヒューマンロボットインタラクション」などに関連する技術のいずれかを基盤とし、情報技術(IoTやデータサイエンスなど)を活用したシステム開発と福祉・医療・保育などの生活フィールドで評価を行う学際的研究。 詳しくは、以下をご覧ください。

http://www.jinjika.jim.titech.ac.jp/jobposting/koubo20220406-kou_jp.pdf

 

最近のニュース

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田夏希が新M1として配属になりました。斉藤 杏奈、佐々木 駿輔、篠澤 遼が新B4として配属になりました。​

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修士学生3名(小森健人、田島怜奈、濱田萌)、学士学生4名(池谷竜一、能登公太、野村彩乃、矢澤健悟)が卒業しました。

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令和3年度修士2年の濱田萌が、エンジニアリングデザインコースの総代に選ばれました。

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  • 3/17に、西田研と川崎市の共同研究「川崎ウェルテック」の発表会があります。[詳しくはこちら]

  • 3/23に、西田研x川崎市xJIDA(日本インダストリアルデザイン協会)のセミナーがあります。[詳しくはこちら​]

  • ​4月から、放送大学にて「学校リスク論」が開講になります。

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  • 昨年、協力しましたNHKすくすく子育て「子供の事故予防」が、4/2(土) 21:00-21:29、4/7(木) 11:20-11:49に再放送になります。

  • 2022/2/24 日経アーキテクチャー「ビッグデータで事故分析 画像から自動でリスク抽出」の取材に協力しました。

  • 2022/1/18 朝日新聞withnews「家具の遊具化」の取材に協力しました。

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  1. ​[解説] 尾崎正明, 西田佳史,  "状況 R-Map分析―製品 レベル から「 状況」 レベル に踏み込んだ 事故対策 の優先 づけ 支援 ―," 子ども安全研究, Vol. 7, pp. 33-35, 2022

  2. ​[原著] 田島怜奈,尾崎正明,内山瑛美子,西田佳史,山中龍宏,”保育所適合型見守り支援を可能にする疫学と現場観察双方からの事故状況分析”,日本ロボット学会誌,2022(In Press)

  3. ​[原著] Oono, Mikiko; Nishida, Yoshifumi; Kitamura, Koji; Yamanaka, Tatsuhiro, "Injury Prevention Education for Changing a School Environment Using Photovoice," Health Promotion Practice, Vol. 23, No. 2, pp. 296-304, 2022 (DOI: 10.1177/15248399211054772)

  4. [原著]Yusuke Miyazaki, Kei Hirano , Koji Kitamura, Yoshifumi Nishida, "Analysis of Relationship between Natural Standing Behavior of Elderly People and a Class of Standing Aids in a Living Space, Sensors, 22(3), 1178, 2022 https://doi.org/10.3390/s22031178

  5. 尾﨑正明, 内山瑛美子, 西田佳史, "ビッグデータを用いた状況リスク比およびR-Map分析に基づく介入デザイン支援," 2021年度第34回日本リスク学会年次大会講演論文集, pp. 125-129, 2021

  6. Moe Hamada, Koji Kitamura, Yoshifumi Nishida, "Individual and longitudinal trend analysis of stairway gait via ambient measurement using handrail-shaped force sensor," IEEE International Conference on Sensors, 2021

  7. Mikiko Oono, Thassu Srinivasan Shreesh Babu, Yoshifumi Nishida, Tatsuhiro Yamanaka,"Empowering Reality: The Development of ICT4Injury Prevention System to Educate Parents While Staying at Home," The 12th International Conference on Emerging Ubiquitous Systems and Pervasive Networks (EUSPN 2021) , 2021(Leuven, Belgium)

  8. 濱田萌,北村光司,西田佳史, "階段手すりのセンサ化による高齢者の階段昇降動作の長期観察に基づく異常検出," 日本転倒予防学会第8回学術集会抄録集, pp. 101, 2021 (ウィンクあいち, 愛知県)

  9. 北村光司,西田佳史, "日常生活下の高齢者と製品のインタラクション理解のためのオープンデータ," 日本転倒予防学会第8回学術集会抄録集, pp. 127, 2021 (ウィンクあいち, 愛知県)

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第39回日本ロボット学会学術講演会において、本研究室のM2の濱田が第2回優秀研究・技術賞を受賞しました。

  • 濱田萌, 北村光司, 西田佳史, "手すり型力センサを用いた高齢者の階段の日常昇降特性のアンビエントな理解," 第38回日本ロボット学会学術講演会

 

​ホットトピック

川崎市、産業技術総合研究所との共同プロジェクト「川崎ウェルテック」が2021/8/31からスタートしました。

川崎ウェルテック(Kawasaki Welfare Technology Lab)の開所

2021年8月31日

 

研究テーマ:人間中心から生活中心へ機械システムの統合原理を拡張する生活セントリックデザイン

人生100年時代の到来により、高齢者か子どもなどの生活機能が変化する人たちが、健康で安全に、そして、高度な社会参加を可能とする社会の構築(生活機能レジリエント社会*)が求められています。これらの問題は、いずれも、現在は、個人の努力の問題として扱われていますが、実際には、個人の手に負えない問題ばかりです。

手に負えない社会問題解決のためには、対象となる人間だけに注目するのではなく、課題が発生している実際の生活の場を含めた生活システム全体で人間を理解することが必要です。そのうえで、状況を手に負える化するための新たな人工物を、実際に機能している生活システムへと統合することで、生活システムを拡張する方法論が不可欠です。​生活セントリックデザインでは、こうした生活状況を計測し、計算し、デザイン可能にする技術体系の創造をめざし、以下のような研究テーマに取り組んでいます。

  • 非エルゴ―ド的人間理解技術(生活状況観察・理解技術):従来は、ラボや専門機関で短期的に多人数でデータを集めることで、集合平均=時間平均というエルゴ―ド的人間理解の研究が数多くなされてきましたが、感度が高い変化の検出が困難でした。しかし、IoTに発展によって、個人の長期の時系列データ計測を行い、感度の高い個人内変化の検出が可能になりつつあり、この新しい原理に基づいた生活理解技術を開発しています。

  • ビヘービアベースド生活理解技術(生活状況観察・理解技術):在宅環境でも環境の形状データ、姿勢データ等が取得可能になっています。姿勢認識・行動認識を前提とした、あるいは、あえて教師有りの行動認識を行わず教師無しで分類を行うことで現象理解するビヘービアベースドなアプローチが可能になりつつあり、生活支援技術に大きな変革をもたらしつつあり、この新たなアプローチを用いた生活理解技術の開発を進めています。

  • 状況の数理技術(生活状況という系を扱う数理技術):IoT、人工知能、ビッグデータを活用し社会現象および現場現象の両方から人間の生活状況を観察可能にする技術や、これらの観察データから状況の全体像の理解、介入すべき状況の抽出、状況の再現や予測を可能とする技術を開発しています。

  • Empowering Reality技術(生活デザイン技術):一般家庭、保育所、介護施設などの生活の場をデザイン可能にするためには、従来のように、課題に対応した様々な提案を行うだけでは不十分で、それらの提案が実際の生活場面で受け入れらない本当の理由に関する膨大なデータを取得し、その困難世界を乗り越えるための提案が不可欠です。こうした困難データ(不可能世界)の収集や、エンパワメント(可能化支援)のための情報提示技術や機械システムの研究を行っています。

これらの研究を、傷害予防学研究会(Childhood Injury Prevention Engineering Council)、産業技術総合研究所、日本スポーツ振興センター、川崎市・長崎県大村との多職種連携体制で研究を推進しています。

(*)生活機能レジリエンスとは、ロボット、AI、社会サービスなどによって、心身機能が変化しても、なお、健康で安全に社会参加ができる状態へと支援していくれることを意味しています。

生活状況センシング技術

  • 在宅階段手すり型IoTセンサを用いた複数人の高齢者の昇降特性理解:階段手すりに埋め込まれたセンサから歩行速度や把持ダイナミクスの長期トレンドを分析可能にする技術を開発しています。

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  • バッテリレス靴型位置センサを用いた認知症高齢者モニタリング:歩行時に発生する足裏の力変化を活用し、電池なしで位置を追跡可能にする技術を開発しました。

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  • 身体保持力場の全空間マッピング研究:ウェアラブルセンサと姿勢認識機能を組み合わせ、いつ、どこで、体をどのように支えているのかという身体保持力場の解明のための新たな計測・分析技術を開発し、生活機能レジリエントなプロダクトデザインへの展開する研究を行っています。

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生活状況理解技術(状況数理技術・非エルゴ―ド的人間理解技術)

  • ビッグデータを用いた状況リスク可視化技術:リスク要因として「状況(コンテクスト、プロセス)」を計算可能にする手法を開発しました。疫学的手法とテキストデータの分散表現技術を融合することで、典型的かつ重要な状況を可視化する技術を開発しています。状況R-Map手法は、学校現場のリスク分析に利用されています。

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  • 高齢者の生活支援のためのフレイル早期発見や身体機能変化を可能とする非エルゴ―ド的人間理解技術:高齢者リビングラボ(在宅環境)による個人の長期間の在宅データを用いて、身体機能の微細な変化を捉える非エルゴ―ド的人間理解のための新たなセンシング技術、および、データサイエンス手法を開発しています.

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ビヘービアベースドな乳幼児発達行動診断技術:行動を直接認識対象とすることにより,高精度な発達段階推定を可能とする新たなビヘービアベースドな診断手法を開発しています。

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  • データ駆動型乳幼児よじ登り行動シミュレーション技術:従来、運動能力・認知能力が複雑に絡む、子どものよじ登り行動をシミュレーションする技術は存在していません。よじ登り行動データベースから予測する技術を開発しています。

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生活状況デザイン技術

  • Empowering Reality技術:新しい技術が使われない理由を考慮しながら、その個人が技術を使っている状態へと変化させてくれる技術Empowering Reality技術の開発を行っています。コロナ禍で急速に普及した遠隔会議技術と、画像処理・AR技術・状況グラフ技術を統合し、一般家庭、保育所、高齢施設等の仮想訪問時にその場で状況デザインを支援する技術を検証しています。

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  • 免疫学を応用したリスク制御システム:日々出現する多様な危険源にうまく対応している生体機能に免疫があります。病原体に対して免疫が持っている「抗原の多様性に対する予防機能の特異性」を情報学の観点から再現し、生活環境下の致死性状況の対応へと応用した「リスク免疫情報システム」の開発を進めています。

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疫学と現場データを統合した環境適合型リスク管理システム​:疫学と現場の傷害発生状況が類似したものを抽出することで今後起こりうる事故のうち,対策を優先すべき事例を提示するアルゴリズムを開発しています。

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目指す研究活動・研究者像

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社会と相互作用するデザイン

現場のディテールを観察することで、生活機能の構造的・定量的理解に基づいて問題構造を見つけ、社会的な問題として表出させ、現実的なソリューションを機械工学・情報工学等の知識を活用し、地域社会と生活者の制約条件を満たしつつ、多職種連携で開発し、持続可能な社会システムとして根付かせるまでの一貫した活動が推進できる技術者・研究者の育成

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7つの原則

  1. 現実問題・ニーズに対峙せよ.

    • 具体的な課題・本当にある問題を扱え.現実の世界は,基礎的な科学研究を導くよい研究課題の,もっとも豊かな土壌.(by Herbert A. Simon)

  2. 社会を変える具体的なストーリを作れ.

    • 技術が実際に役立つまでをコンプリート(一貫)させるシナリオを作れ. (by 金出武雄先生)

  3. 土台・土俵が無ければ,そこから作れ.

    • 「未整備」と指摘するだけではなく、「未整備」を克服する方策を考えろ.野党ではなく、与党になれ。

  4. 明日の常識・理論を作れ. 

    • 現実問題の解決に役立つ理論を目指せ.そうなってしまえば当たり前となる常識を作れ.技術がグロテスク化したらテーマを見直せ.

  5.  複雑系は,複雑系で解け.

    • 解きたい対象が複雑系であれば,解く体制も複雑系で取り組め.  

  6. ユーザ指向で完成度の高い技術まで極めよ.

    • 実用はゴールではなく,スタートと考えよ. 実用されることでしか,手に入らないデータがあり、そこからしか始まらない科学がある.実用は大きな価値.

  7. 知的好奇心から「知的解決心」へ.

    • 社会問題の解決は,制約条件を考慮しつつ,技術体系・社会体系の総力で解く極めて知的な活動.

 

SDGsの観点

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SDGsで示されている社会課題は、そのままでは操作できない社会次元(具体性が捨象されたマクロな次元)の問題です。これを,生活次元での詳細な把握をもとに(生活現象というミクロな次元への生活次元展開),操作可能な状態へと問題構造を変化させられる技術体系を目指しています.

 

​研究室の問い合わせ・交通アクセス

研究にご関心をお寄せいただき、ありがとうございます。研究内容や出版物に関するご意見やご質問は、どうぞお問い合わせください。

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